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アンネ・フランク

2022.07.06

category_[イメージトレーニング]

今日7月6日は「アンネの日記」で知られるアンネ・フランクの潜伏生活が始まった日です。アドルフ・ヒトラーの進めたユダヤ人迫害政策の手を逃れるために、オランダに住むアンネの一家は事務所の裏のスペースで音も立てないようにして、ひっそりと生活しました。2年近くの潜伏生活の苦労は報われず、秘密警察に発見されたアンネは強制収容所に送られ、そこで亡くなります。

「アンネの日記」にはこうつづられています。

いったい全体、戦争が何になるのだろう。なぜ人間は、お互い仲良く暮らせないのだろう。何のためにこれだけの破壊が続けられるのだろう

細胞の写真をみつけてきました。この写真がどこの細胞かはわかりませんが、ひとのからだは細胞がこのようにたくさん集まってできています。そして細胞一つ一つはそれぞれ生きて活動しています。それぞれの細胞は栄養を取り込んだり、さまざまな酵素を作り出したり、情報を伝達したり、しながら必死で生きていますが、そしてお互いが絶妙なバランスとタイミングで活動して、からだ全体がしっかり機能するように働いています。

もし一部の細胞が他の細胞の活動を無視して、勝手に増殖したり、酵素を作りすぎたり、栄養を独り占めしたりしたらどうなるでしょうか?

もし肝臓が「ここは肝臓の縄張りにするから、膵臓の一部をよこせ」と言ったり、「この酵素が入った細胞は汚いから、ここにはいらない、破壊しろ」などと言ったらどうなるでしょうか?

もしわたしのからだの中でそんなことがおこったら、それはからだの中で戦争が起きているようなものです。からだは思うように機能せず、始終破壊の痛みに苦しまなければならないでしょうね。

がん細胞というのは、こんな細胞です。

さて、アンネの日記に話を戻します。アンネの言葉は最近ウクライナで書かれたものだと言ってみせられたら、それはそれで通ってしまう内容です。おそらく、戦争が存在した時代の戦争被害者の誰がこのように言っていたとしても不思議ではありません。

人間全体がひとりのからだで細胞一つ一つがそれぞれ一人の人間だとイメージしてみてください。世界中で戦争が起き続けていた人間社会は常にからだじゅうががんに蝕まれていたような状態だったといえます。わたしたちという存在はずっとがんで苦しんできたようなものだと思いませんか?その痛みや苦しみはどれほどのものだったでしょうか?