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カラスがかわいく見えた日

2022.12.19

category_[価値について]

通勤する道すがら、毎回カラスをみかけます。夜の繁華街の道を通るので、夜の喧騒のなごりのようなゴミが散乱していることが多くそれをカラスがついばんでいるのです。

カラスは肉食で危険に見えますし、真っ黒な鳥というのは“不吉”なことを連想させるので、昔から嫌われ者です。わたしもあまり好きではなく、じっくりその姿をみることはあまりありませんでした。

しかし、よくよく考えるとこのカラスも他の動物と同じように自然の一部として活動しています。足やくちばし、羽根も見てみると本当によくできていて、飛んだり物をつかんだりといった複雑な行動を巧妙に行います。その動きはかわいらしい鳥の動きと何も変わらないと感じました。

そのように見ると、自然の中に不必要なものなどいないのだとしんみり感じます。区別しているのはわたしたちの頭の方で、無意識のうちに“いいもの”と“わるいもの”を判別してしまっていたのです。

このようなことは人間を見る時も同じです。姿かたちが自分と違うからといって、自分側とそれ以外を区別したがりますし、自分のテリトリーにないものに対して嫌悪の感情を持ちやすいので、すぐに差別やいじめに繋がってしまいます。このようなタイプは嫌いだという思い込みがあると、話してもいないのに交流を避けたりしてしまいます。

“いいもの”と“わるいもの”を自分なりに決めつけてしまうことが、不必要な対立の原因となってしまうので、自分を戒める意味で、もう一度しっかりカラスを見つめることにしたのです。

“嫌い”にならないためにはどうしたらいいでしょうか?

自分と異質と感じた後、さらにその存在を嫌うというのは、自分を上において相手を見ているからにほかなりません。まずは相手の存在を“尊敬”して見始めることができるか・・・、ここが最大のポイントになると思います。