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自分をコントロールできる方法

2023.02.08

category_[仏教]

これだけ寒いと布団から出るのも一苦労です。本当に人間は弱い存在だと思い知らされます。

苦行といえば、ヨガの行者の特異な姿勢を思い浮かべますが、同じインドで2500年前に悟りを開いたお釈迦様も悟りに至る前に、とことん苦行をされたことが知られています。

ガリガリに痩せた仏像を見たことがありますが、東洋でも西洋でも、今までの歴史は断食や死に至るほどの苦しい苦行を行いながら、多くの行者が悟りを求めてきた歴史でもありました。

苦行の最大の目的はもちろん「悟り」に至ることですが、悟った人が具体的にどのような人かとイメージすると、そのような人は自分の肉体の欲望を完璧にコントロールできる人だということに異論はないことでしょう。

しかし、このように考えるだけでも、「絶対自分が悟るのは無理だ」と感じる方がほとんどなのではないでしょうか?それほど自分の肉体をコントロールするのは難しいのです。

さて、この自分をコントロールできる方法について考えてみました。

まず自分が自分をコントロールするという方法は、苦行を乗り越えられる特殊な人間だけの特技なのでしょうか?

おそらく違います。

人間のからだの構造は完璧にできています。そこに完璧なコントロールシステムが備わっていないはずがありません。

動物は自分のからだをコントロールできているでしょうか?家にいる猫や犬をみたらわかりますが、動物も安楽な環境を与えれば、安楽に過ごそうとします。人間がそのようにしたところで、それはそれで自然な姿なので、コントロールできていないとはいえません。だからスーパーマンのようになることが、コントロールするということではないのです。ですから、普通の人でも自分をコントロールすることはできるのです。

問題はこころに肉体が従わないことです。こころは思うのに、肉体の欲望に負けて犯罪を犯してしまうということがあれば、それは自分をコントロールできていないということになります。

つまり、自分をコントロールできるかどうかはこころとからだの関係の問題なのです。

どうすればこころがからだをコントロールできるのでしょうか?

こころの持ち方の問題であるとわたしは思います。

人は現状に不満を持ち、周囲から「してもらう」ことを常に期待して生きています。これが、こころの弱さの究極の原因です。

この発想を転換することができれば、自分を目的としない生き方ができれば、おのずとエネルギーが湧いてきて、からだはこころに自然についてくるのです。