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球(無限と一点)

2023.03.27

category_[量子力学]

小学生か中学生の頃、黒板にチョークで円を描きながら、先生が「フリーハンドで円を描くのは意外に難しいんだぞ」と言っていたのを急に思い出しました。

美しい円が描けるかどうかと知能指数に関係があるなどと加えて言われていましたが、そのことばの真偽のほどはいまだにわかりません。ですが、その出来事のあと、一生懸命円を描く練習をしたのをなんとなく覚えています。

円というのは、二次元の面の中で中心点からの距離が等しい点の集合体です。もちろんこの条件が三次元で適応されれば、“球”ができあがることになります。

地球も月も、他の惑星も遠目から見れば球状です。不思議ですね。

これは三次元どの方向にも等しい引力が働いている証拠です。

つまり、空間にあるどの点に物質が存在してもまったく同じ法則が全方位に対して働くということです。そう考えていくと、この机の上にコップが地球の重力にひっぱられて安定して存在しているのもとても不思議な現象に思えてきます。重力のない宇宙空間では安定できないのですから・・・。

この宇宙の隅から隅まで、どこにおいても完全に同じ法則が働いていることは自明のことのようでいてとてもすごいことです。それは言いかえれば、無限に広い宇宙の果てで起きている出来事をわたしたちは知ることはできませんが、はっきり言えるのはそんな遠くで起きた現象とまったく同じ現象が今この目の前でも起きると予測できるということなのです。

これは無限の広さを一点に集約してみることができるということです。