よく科学者の書いた本を読むと、植物は、動物の消化管に手をつっこみ、消化管が表面に出るようにぐりっと裏返したような構造だと表現することがあります。
動物は大まかに頭部と尾部があり、その間を水道管のような消化管が貫いた構造をしています。動物のからだにおいては消化吸収や呼吸を行う機能を持つ消化管や肺がからだの内部にあり、外側は乾燥に強い皮膚に覆われています。ところが植物においては養分の吸収を行う部分が根としてからだの外側にあり、光合成や呼吸を行う部分が葉としてやはりからだの外側にあります。
このような植物のからだの構造を見て、内臓をからだの外側に開放し、地球と直接つながっているようだと表現する人もいます。
科学者はものごとの本質を見極めようとして、時に面白い表現をします。