毎日暑いので、“ところてん”のことを思い出しました。
“ところてん”はテングサなどの海藻を煮詰めて作る、ゼリー状の食べ物ですが、日本では大きいゼリーにしては食べません。“ところてん”には味がないので、大きいまま口に入れてはおいしくないのです。
木の枠の中で固まった“ところてん”はたくさんの四角い格子でできた出口から押し出すことで、細いひも状の形に切り分けられます。このような形にすると味の付いたたれに絡めやすくなります。
さて、私はこの“ところてん”の画像をイメージしながら、まったく関係のないことを考えていました。人間の人格形成についてです。
人格は人間が生きている間徐々に形成されていくわけですが、今まで私は“川の底に泥が堆積していくような”、“植物が少しずつ育って大きくなるような”イメージで形成されていく感じを持っていました。しかしよくよく考えると自分の心は、昔と比べて何か増大しているような感じがあまりしません。何か違うなと思いました。
どちらかというとぼんやりしていたものが、徐々に削れていって、すこしずつはっきりしてきたような、形のなかったものが形を持つようになったような、そんな感じがします。
何か設計図をもとにしてできた枠組みの中を、グニャグニャしたエネルギーの素のようなものが通過して何かの形を持つようになった、そんなイメージです。そんなことを考えていた時に、“ところてん”みたいだなと感じました。
心が太いと書いて“ところてん”
この不思議な名前にはどんな意味があるのでしょうか?