あまりテレビは観ないのですが、たまたま観ていた番組でとても感じ入るものがありましたので紹介します。
その番組は全国から選りすぐって、地域のお客さんに愛される飲食店を紹介するものでした。
10か所紹介されたうち2つだけ観たのですが、料理の内容よりも飲食店の店主の人柄に焦点をあてた番組構成でした。
お二人とも男女の違いはありましたが、
・ 高齢なのに朝早くから、一日中一生懸命働かれている
・ 採算度外視で、ついつい量をサービスしてしまう
・ お客さんの「おいしい」という顔を見るのが楽しみ
という共通点があり、自分の身体を動かす疲労感よりも、お客さんの喜ぶ顔をみる喜びが強くて仕事をする顔に不満や不安、苦痛が微塵も感じられないのです。すごく突き抜けたいい生き方だなと感動しました。
他人に与える喜びだけを考えて生活することで、自分の事情をつきぬけてしまうという生き方は地域の人の心に感動を誘うようです。お客さん達が、言われもしないのに勝手に店主の仕事を手伝う姿がとても印象的でした。
愛情には磁場があります。他人を喜ばせたいという磁場が世界中に広がっています。
しかし磁場というのは、ただその上に乗っているだけでは、磁場の存在を感じることができず、磁力も発生しません。ゴムや木片を磁場に乗せても方位磁石はできないのです。
磁場の上に、磁石という磁場に反応できる感応体が乗って初めて磁力が発生します。
また方位磁石は、針の上にヤジロベーのように乗っているからこそ自由に動けるので、N極を北に向けて動くことができるのですが、もし方位磁石が錆びたり、糸がからまったりして、土台にくっついてしまうと北を指したくても、磁石が動けず方位磁石として役に立ちません。
ご紹介した店主たちのように、他人のために自分の事情を突き抜けて生きるにはどうしたらいいのでしょうか?
まず自分自身が磁場を感じ取ることができる感応体になり、磁石にならなければなりません。
そして、磁力を感じるようになったなら「しがらみ」や「思いこみ」「疲労感」といった自分を土台につなぎとめてしまうものをすべて断ち切ってしまい、この不自由で動かない身体を磁力と一体となって動けるように整理しなければなりません。
この世界には、私達が感じられないだけで、強い磁場があります。
その磁場は自分の持てるものをすべて、使うべきところに導いてくれるのです。