人間は「思考・行動」のみで物事を達成するのではなく、必ず「心(感情)」が思考や行動を引き起こして、物事を達成します。感情は、人間のエンジンなのです。
(「できるリーダーは部下の「感情」を動かす」 田辺康広 PHPビジネス新書)
人は刺激を求めて生活しています。
おいしいものを食べたり、恋愛をしたり、買い物をしたり、読書や映画を楽しんだり、飲酒やギャンブルに溺れる人に至るまで、全ての人は欲を満たそうとして活動しますが、欲というのは5感を通して刺激を受け感情の動きを求めるものです。
つまり感情に刺激を得たくて活動しているといえるのです。
すべての行動はそのための手段にすぎません。
だとすれば、どんな手段を用いようと、人を動かす原動力は感情なのだと言っても良いのではないでしょうか?
そして感情を中心に据えればこんな考え方もできます。
感情のやりとりさえうまくできれば、という条件付きですが、男女が出会い家庭を築くのは、毎日感情をやり取りできることで独りで暮らしていた時より格段に多くの感情刺激を受ける環境を築くことになり、とても合理的です。
そしてその家庭に子どもが生まれて、成長するようになれば、男女二人だけでいたときは平面的だった感情のやりとりに、親子間、兄弟間の別の新しい軸のやりとりが生まれ、感情への刺激が立体的になることで、さらに生活が豊かになると考えられます。
家庭を作る意味が薄れつつある昨今ですが、感情に注目してみると家庭というものはとても意味あるものに思えます。