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2羽のツバメ

2022.08.16

category_[所感]

今年のお盆は両親の墓参りに高野山に行ってきました。

高野山の風景が九州の山並みと違うのは、むこうに見える山の向こうにまだ山が連なって見えるところです。なにかシンとする静けさがあり、千年以上続く人々の祈りがしみこんでいるようでもあります。

この山の中にある霊園の中に両親のお墓を建ててもらっています。

 

父には光明から始まる名前を、そして母には遍照から始まる名前をいただいています。

なかなか訪れることができないので、お参りの際に読経もしていただきました。

すると、わたし以外は誰も気づかなかったのですが、読経のあいだじゅう、お墓の向こう側にある広場を2羽のツバメが仲良く飛んでいました。広場の上を低空飛行で右に行ったり左に行ったりしながら仲睦まじく近づいたり、離れたりして飛ぶのです。

そして読経が終わり、目をあげると、2羽ともどこかへ飛んでいってしまったようで、いなくなっていました。

お経はお坊さんがお一人で読まれるのですが、この高野山では千年以上にわたり、たくさんの修行僧の方々が、まったく同じお経を同じように読まれていたはずです。その長い時間を圧縮してこの瞬間にそれらの方々の読経も一緒に聴かせていただこうと思いながら、数知れない読経がわたしの耳の奥でこだまするようにイメージしてお聴きしました。

とてもいい時間でした。