先日全国学校医大会に参加された先生から、「非認知能力」が話題の中心であったとお話を聞きました。
認知能力とは、学力テストや知能テストで測定でき、数値を用いて指標化して「認知」できる能力です。そして、「非認知能力」とは逆に指標化できない能力ということになります。つまりテストの点数にならない能力ということです。
具体的には「忍耐力」「感動する能力」「共感する能力」など感情と強く関係する能力ですが、これらはその強さ大きさを数値で表すことができません。しかし、それらが幼児期以降の学習能力向上や社会的成功につながるという研究結果が相次いでいます。
2017年に国立教育政策研究所が「非認知的能力の発達と科学的検討手法についての研究報告書」を発表したことをきっかけに、教育界でその存在が注目されるようになりました。
以前このコラムでマシュマロテストをご紹介しましたが、すでに幼児期からそれらの能力には差がありますし、またそれらを後から鍛えることもできます。
会計や肉体労働など、AIやロボットが代替できる仕事は増えていますから、それらの職業は今後なくなっていくと言われています。そのため、教育界では今後の人間が発揮するべき能力としてこの非認知能力に注目しているわけです。