とてもいい本に出会いました。
「死は存在しない」 田坂広志 光文社 2022年10月30日
とても有名な方のようですが、この方の本を初めて手にしました。
量子力学を中心に“死”について考察している点、“死”のとらえ方を変えることで時空にとらわれない生き方を提案している点、科学と宗教の対立の結着を説いている点・・・
わたしの上梓した「量子人間学」と多くの共通の視点を持たれています、さらにわたしの書ききれなかった複雑な問題をとてもスマートに表現されています。
本文から少し引用してみます。
いま、人類の現実を見るならば、地球環境の破壊はとどまるところを知らず、気候危機は、深刻化の一途をたどっている。そして、発展途上国での人口増大が進む一方で。地球上の資源枯渇も急速に進み、食糧危機とあいまって。人類の生存を脅かしている。さらには、世界中で戦争や紛争が多発し、難民が増大するだけでなく、無数の人々が餓死の危機に直面している。
こうした時代において、これらの問題を解決していくために、真に求められているのは、「新たな技術の開発」でも、「新たな制度の導入」でも、「新たな政策の実施」でもない。
いま、最も求められているのは、「人類全体の意識の変容」であり、「人々の価値観の転換」であろう。