わたしたち団塊ジュニアの年代は、人口が多く競争が激しい社会でした。
そのせいかダーウィンの進化論に弱肉強食という言葉もセットにされて習ったことになんの違和感も感じず、この世は競争して生き抜く世界だとなんとなく思って生きてきました。
自然の姿がそうなのだから、そういうものだと受け入れてきたのですが、すてきな番組を観て、こころがほっとしました。
NHKの超進化論です。
科学の世界の長年の謎が解けたと紹介されたのは、日の当たらないうっそうとした森の中に生まれた若木が育つ仕組みでした。
植物は根を生やして、根から栄養を取り込むのですが、土の中にある栄養を植物が使えるようにしていたのは植物自身の能力ではなく、キノコなどの菌糸の能力だということでした。。植物の根の先にたくさんの菌糸が絡みつき、植物と栄養のやりとりをしていたというのです。
驚くのは、この菌糸を介して植物は近隣に生えている植物とも栄養のやりとりをしており、森全体が根と菌糸を介したネットワークを介してつながっていることが映像で示されていました。
そして、番組の中で紹介されたのは、植物は別に競争をして生き残ろうとしているわけでなく、日の当たらない若木に栄養を与えるなど、助け合いながら生きているという生命観の根幹に関わる話でした。
自然の姿はわたしたちの生き方の手本です。
それが競争ではなく、助け合いだと示されたことにこころから安堵しました。