人は感情の波の中で生活しています。

小さな波、大きな波がありますが、目に見えない感情の起伏が波に浮かぶ小舟のような私たちの心や身体を揺り動かし続けています。

この目に見えない感情が目に見えないままであれば、その起伏は私たち自身にしかわかりません。

しかし、強い感情は小舟のような私たちの身体まで揺り動かし、目に見えるものとして姿を現します。

それが、「笑い」や「泣き」、「驚き」などの身体の感情表現です。身体がこのような表現をすると、周囲の人たちは私の中の感情を感じ、共感することもできるようになります。

逆に感情を感じてもいないのに、身体に感情表現をさせることで、私自身の心の中や他人の目に感情の動きを作り出すことができます。

「笑いヨガ」はそのような方法なのだと思います。無理にでも大声で笑うことで、心の中の歓びの感情を誘発するのです。奇異に見える方法ではありますが、その理屈を考えればとても良い方法なのだと思います。

また俳優さんが、舞台や映画で作品のストーリーに合わせて感情表現を作り出し、そのような姿を通して観客である私たちの感情を誘発するのもやはり、同じような理屈なのだと思います。

心と身体はこのように密接に関連し合っているのだと思います。